ネットで販売されている激安のUHS-Ⅱ規格対応SDカードを購入してみました。
私の購入したα7RⅣは、デュアルスロットで両スロットともUHS-Ⅱの規格に対応しています。UHS-Ⅱ対応のSDカードって非常に高価です。しかし、ネットの世界には激安(といっても高いですが)のものもありまして、今回はそれを買ってみた話です。
UHS-Ⅱ規格対応SDカードって何?
そもそもUHSって何ぞやって話です。
UHSとはUltra High Speedの略となります。名前からしていかにも速そうな名前ですね。サンディスクのサイトにわかりやすい説明が記載されていました。
大容量化・高速化のニーズに対応するデータ転送速度の新規格です。いわば一般の道路が、車線の多い高速道路になったようなもの。
つまりUHS-Ⅱ規格に対応していると、カメラ・SDカード間、SDカード・PC間のデータ移動が短時間で済むということです。(カメラ、PC(カードリーダー)もUHS-Ⅱ規格対応している必要あり)
- カメラ→SDカード間の転送が速い=連写速度が落ちない、また連写で撮影できる枚数が増える(カメラ性能による)
- SDカード→PC間の転送が速い=撮影後のデータ移動が短時間で済むため、撮影直後に短時間でデータ移動を行えば、再びそのSDカードを使って撮影ができる[
理論値として最大312MB/秒となりますので、64GBのデータであれば、約206秒=3分半ほどでデータ転送が完了する計算となります。ただし、UHS-Ⅱ規格に対応していても、それぞれの製品毎に最大転送速度が異なっており、より高速になればなるほど高価になっていきます。
対応SDカードの価格
代表的なUHS-Ⅱ対応SDカードといえば、ソニーのTOUGHシリーズとサンディスクのExtreme PROです。それぞれの価格は以下の通り。(2019/10/12時点の価格.com最安値)
容量 | ソニー TOUGH | サンディスク Extreme PRO(UHS-Ⅱ) | サンディスク Extreme PRO(UHS-Ⅰ) |
32GB | 8,277円 | 7,873円 | ー |
64GB | 11,718円 | 11,600円 | 2,380円 |
128GB | 23,980円 | 20,065円 | 3,836円 |
比較対象にサンディスクのUHS-Ⅰ対応SDカードの価格をのせておきましたが、違いが明らかですよね。4倍強の価格となっています。
上記の2製品とも読み込み:最大300MB/秒、書き込み:最大299MB/秒という現在の最高性能のSDカードとなります。他製品では転送速度を200MB/秒におさえて価格をおさえた製品もありますので、カメラの用途、画素数に応じてそんなに高速が必要なければ性能を少し落として価格が安い製品にしてもいいですね。
そんな中、今回私が購入したのは128GBで約1万円という破格値の製品です。
JNH SDXCカード
Amazonで売られているSDカードです。JNHなんて聞いたこともないメーカーですが、Amazon上ではJNHショップなる公式販売店が販売しており、一応5年保証とうたわれているので、怪しいけど怪しくない製品です。
スペック
- UHS-Ⅱ U3
- ビデオクラス V90
- 最大読み取り速度:280MB/秒
- 最大書き込み速度:250MB/秒
- JIS防水保護等級7(IPX7)
- 動作温度:-25℃~85℃
- 5年保証
その他、パッケージには耐衝撃、耐X線、耐磁石、耐静電気となっています。
外観
魅力的なスペックがずらりと並べられています。パッケージ自体は意外とかっこいい。
裏面にも魅力的なスペックが並べられております。どうやらMade in Taiwanとのこと。Made in Chinaよりは少し信頼性あるか。いや、変わらんか。
SDカード自体は、正直、ダサい。金色に黒文字のみ。サンディスクのExtreme PROが一番かっこいいよね。
これこそUHS-Ⅱ対応の証。端子が従来とは異なります。
ベンチマーク
まずはCrystalDiskMarkを使って、ベンチマークテストです。怪しい製品であれば、すでにベンチマーク時点で性能値より明らかに低い数値がでます。
つまり、ここで性能値に近い数値がでれば、ひとまず製品としては合格点となります。
結果は・・・
読み込み:262.5MB/秒、書き込み:257.3MB/秒ということで、見事スペックにかなり近い結果がでました。書き込みに至っては、少しですがスペックを上回っています。上出来。
ひとまず製品としては問題ないものが届きました。
UHS-ⅡとUHS-ⅠのSDカードを連写して比較
今回は上記のJNH128GBとサンディスクExtreme PRO64GBで連写持続性を比較してみました。
UHS-Ⅱでは大体90枚撮れたあたりから速度ダウンしていきます。対してUHS-Ⅰでは60枚くらいから速度ダウンしていきます。
また、速度ダウン後もUHS-Ⅱの方が若干速いですね。
動画では見えていませんが、シャッター離した後の残りの書き込み枚数は、UHS-Ⅱで40枚ほど、UHS-Ⅰで55枚ほどでした。
JNHのUHS-Ⅱ対応SDカードはおすすめできるか
結論として、UHS-Ⅱとしての性能はしっかりと持っています。そのうえで128GBが約1万円で買えるのですからおすすめできます。
ただし、耐久性についてはまだ使用して1ヶ月ほどですのでわかりません。一応5年保証はついているのでそれなりに持つんじゃないかと思っていますが・・・。
耐久性も必要な方は、少し高価でもソニーやサンディスクを購入するほうがいいでしょう。
[追記]転送速度が安定しない
使っていく中でわかったことですが、転送速度が安定しません。MAXで250MB/sくらいはでるのですが、そこから一気に転送速度が下がったり、また少ししたらMAX値近くまであがったりと、浮き沈みが激しいです。私の心のように。
以下がSANDISKのUHS-Ⅰのカードですが、MAX値である90MB/s付近で安定しています。
やはり、安物ということでこういうところに品質の低さが現れるのかもしれません。そのうち転送できなくなったりなんていう未来が少し見えたりします・・・。
おすすめのUHS-Ⅱ対応SDカード
最後におすすめのSDカードを紹介します。
まずお値段重視の方。
上で紹介したJNHのSDカードをひとまず買ってみましょう。
楽天やヤフーショッピングでもSPDというメーカーから同じような激安SDカードが売っています。私は保有しておりませんので性能はわかりませんが、ご紹介まで。
怪しい中華は嫌だけど、性能は少し落ちていいから少しでも安いほうが良い方。
最大書き込み速度が180MB/秒となりますが、若干安くなります。Transcendなのでメーカー的にも安心できるSDカードです。
Transcend SDXCカード TS64GSDC700S
ProGrade Digitalという少し聞き慣れないメーカーですが、元Lexarの技術員が立ち上げたメーカーということで、それなりに安心感があります。性能的にも申し分なく、お値段も安い。コスパ良しなSDカードです。
最後はお値段は気にせずとにかく品質、性能が良いものが欲しい方。
ソニーのTOUGHシリーズはUHS-Ⅱの鉄板ブランドです。とにかくタフな仕様で、商品説明を見る限りはどんな環境下でも安心して使えそうです。そして、もちろん速度も速い。
SONY TOUGH SDXCメモリーカード SF-G128T
SDカードの定番といえばサンディスクのExtreme PROシリーズ。UHS-Ⅱとしても鉄板シリーズのひとつです。あの黒いパッケージを見るだけで安心感が増します。
SanDisk SDXCカード SDSDXPK-128G-JNJIP
UHS-Ⅱ対応SDカードにはUHS-Ⅱ対応カードリーダーを使おう
SDカードだけUHS-Ⅱ対応していても意味がありません。カメラはもちろん、PCに転送する際のカードリーダーも対応している必要があります。
おすすめはソニーのカードリーダー。コンパクトながら高性能で、それなりに安いです。