DMMバヌーシー開始!お手軽に出資できる一口馬主クラブ誕生

2017年のセレクトセールで話題をかっさらっていったのが、動画配信サービス等でおなじみのDMM.com。

ジェンティルドンナの全妹やキタサンブラックの全弟をはじめとする、過去の活躍馬の兄弟を次々と落札していきました。

そんなDMM.comが満を持して発表したのが一口馬主クラブである「DMMバヌーシー」です。「感動の共有」をテーマに一口1万円から馬主になれる手軽さが魅力ですが、果たしてこのDMMバヌーシーは競馬界にどのような影響を与えるのでしょうか。そして、競馬ファンに受け入れられ、成功するのでしょうか。

勝手ながら考えてみました。

※以下は私の脳内独り言を文章に起こしてしまったものです。かなりの駄文になっていますが、もうそのままアップしてやろうと思います。

はじめに私の競馬歴

私、こう見えても競馬歴は結構長く、23年です。当時9歳だった私はテレビで見たナリタブライアンのダービーに衝撃を受け、そこから一気に競馬観戦にのめりこんでいきました。

そのため、ギャンブルとしての競馬は本当に趣味程度しかやっておらず、スポーツ観戦的な気持ちで競馬を見ています。見ているだけでも楽しめます。

以下はそんな私のバヌーシーに対する考察です。

DMMバヌーシーとは

まずはDMMバヌーシーの簡単なご紹介。

  • 1頭を1万口で割る1口1万円~の手軽さ
  • 月会費、入会金等の料金負担は一切なしで1口代金のみが出資金
  • レース賞金による配当金がもらえる
  • 口座開設、入金、1口購入すべてがオンラインで完結
  • 入厩までは毎週4本の動画を更新

特徴的なところを羅列してみましたが、やはり一番の注目は1口1万円から楽しめるというところでしょうね。

通常の一口馬主クラブであれば、1頭を400口くらいで割って、1口が10万円近くなることもあります。そして、毎月の預託料や月会費が別でかかってきます。そのため、なかなか手をだすのに躊躇してしまいますが、バヌーシーであれば1口1万円の馬に出資すれば、それ以上のお金はかかりません。月々の料金も1口の金額に含まれているわけです。かなりお手軽ですね。

ちなみに、バヌーシーはDMM.com証券の一部という位置づけのようです。

これ以上の細かいことは他のブログでも紹介されていますので割愛。

DMMバヌーシーの目指すところ

DMMバヌーシーを運営するDMMドリームクラブ代表の野本氏のインタビューがいくつかのサイト(ギャンブルジャーナルマイナビニュース)で掲載されていました。そこから見えてきたDMMバヌーシーの目指すところは以下のようです。

  • 競馬を知らない人に知るきっかけを提供
  • 競走馬が成長してレースを走るという感動体験を共有する場の提供

一口馬主というと、競馬ファンでもなかなか手を出しにくいところではありますが、それを極限までわかりやすく、出来る限り安く参加できるようにすることで、気軽に1口持てる環境を作り出したということですね。

そして、1頭の口数を1万口にすることにより、同じ感動を共有できる母体も1万人となるわけです。それらがバヌーシーを通して交流することでより競馬界を盛り上げていってほしいということですね。

バヌーシーは一口馬主クラブといいつつも、従来のクラブとは大きく違いそうです。

この狙いはとても理にかなっており、私としてもぜひとも狙い通りに成功してほしいと思います。

DMMバヌーシーは成功するのか

まず、私はバヌーシーに対しては肯定的です。ぜひとも成功して、規模を拡大していってほしいです。私も出資してみたいと思っています。

しかし、正直なところ、成功するかどうかと問われると現時点での情報ではかなり難しいのではと思っています。その理由が以下です。

1万円~って意外と高い

まず1万円って結構高いですよね。

インタビュー記事でソーシャルゲームの課金総額を考えると1万円くらいはいっているからそれと変わらない、といったことを代表の方が言っていましたが、月額費用500円の積み重ねと一気に1万円払うのでは訳が違います。

ましてや、ターゲットとしている「競馬を知らない層」が面白そうというだけで1万円以上を一気につぎ込むでしょうか。しかも、ソーシャルゲームとは違ってすぐに目に見えて何かが手に入るわけではありません。デビューまで最長1年以上待たなければいけませんからね。

知名度が高い馬は値段も高い

さらに言ってしまえば、1万円なのはあくまでも最低金額で募集する馬のみ。例えば、キタサンブラックの全弟であれば4万4千円の出資が必要です。ジェンティルドンナの全妹もおそらく5万円くらいにはなるのではと思います。

じゃあ、1万円の募集馬ってどんな馬?

ワナダンスの2015のみが1万円です。父はステイゴールド。母ワナダンスはアルゼンチンG1馬ではありますが、「競馬を知らない層」がよく知らない馬に1万円だすでしょうか。これがディープインパクトの弟を1万円で出資できます、であれば食いつくでしょうが。

障壁は低くしたと言っていますが、運営側が思っている以上に障壁は高いと思います。

障壁が低い=飽きるのも早い

格安で気軽に出資できるのがウリですが、裏を返せば飽きるのも早いと思うんですよね。出資した馬が期待通り活躍してくれればいいですが、それほど競馬は甘くないですよ。

正直、9頭の中から重賞戦線で活躍する馬がでてくる確率ってかなり低いと思います。

投資として考えた場合、条件戦でも安定した成績を残してくれれば、しっかりと回収できるので、最後までしっかり楽しめるんですよ。

しかし、夢やロマンを第一で考えた場合、「競馬を知らない層」が1000万下や1600万下でうろうろしている馬に対していつまで夢やロマンを持ち続けられますか。ましてや、未勝利のままだった場合、どうなるでしょう。夢やロマンどころではないですよね。最初の1頭がそんな成績だった場合、その後も継続する可能性はかなり低いのではないでしょうか。

いつまで良血馬を出資馬として準備できるのか

立ち上げ当初は何でも目玉を用意するものです。

今回の目玉はジェンティルドンナの全妹とキタサンブラックの全弟でしょう。リアルスティールの全妹も魅力ですよね。

やはり競馬を知らない人たちを呼び込むには知名度の高い馬が必須です。初年度は十分な馬たちを集めていると思います。しかし、これを何年続けれるでしょうか。

そして、続いたとしてもその馬たちが結果を残せなければオーナーの継続率は低くなると思います。

競馬ゲームをリアルに置き換えるのは不可能

競馬育成ゲームの延長としてDMMバヌーシーをとらえてほしいとありましたが、やはりそれは無理がある。

競馬ゲームって簡単にG1勝てるんですよ。毎年コンスタントに活躍馬もでます。そして、その結果がすぐに見えてきます。1年なら1時間程度でプレイできます。

しかし、リアルでは1年は365日なんですよ。そして、毎日何かアップデートがあるわけでもないですし、休養にはいったら頻繁な変化はないです。それに、簡単に重賞も勝てません。むしろ1勝がかなり遠いと思います。

やっぱりゲームはゲームですよ。

感動の共有はお金がなくてもできる

今までのはバヌーシーがターゲットとする競馬を知らない層が出資する場合の理由。ここは競馬ファンが出資する場合の理由。

まず、一口馬主はPOG(ペーパーオーナーゲーム)の延長だと思います。私も20年前からPOGをやっています。初めてのPOGでアグネスワールドとダンツシリウスを指名してかなり楽しんだ記憶があります。

POGやったことある方ならわかりますが、指名した馬って一口馬主くらいの気持ちで応援しませんか?もちろん1口持っている馬への思い入れはPOGの比ではないと思いますが。

感動の共有ってお金の問題ではなくて、気持ちの問題と思っています。インタビューで1万口分の1人という気持ちでなく100%の気持ちを持ってもらいたいとありますが、それはPOGでも同じだと思っています。

「バヌーシーの価値は馬主と違ってみんなで感動を分かち合える」とありましたが、それはPOGでも分かち合えるんですよ。数万円払わなくてもできるんです。

バヌーシーに期待するところ

否定的な意見を好き放題述べてみましたが、そうはいっても競馬が盛り上がってほしい気持ちはありますので、ぜひとも成功してほしいと思っています。保守的な競馬界の殻を破ってくれるのではという期待をしています。

ここからは今後の改善ではないですが、期待することを書いていきたいと思います。

「馬主」であるという特別感の創出

まず、いちばん大事なのは1万口だろうと自分が出資して馬主になっている、という気持ちをしっかりと創出することでしょう。その上で、オーナー同士が感動を分かち合えたら素晴らしいことだと思います。

近況の動画や掲示板、3Dモデリングされた愛馬と触れ合える、といったサービスを提供するとありますが、正直、これだけ?って感じました。コメント付きのレースビュアーは月額料金かかりますし。

1頭の馬を1人で所有している実際の馬主と同じだけ愛情を持つためには、運営側がそれらを後押しする演出する必要もあると思います。

ソシャゲっぽくするならいっそのこと課金アイテムとか用意したらどうですかね。好きなデザインのメンコをアイテムで購入できるとか、チークピーシーズの色を指定できるとか。課金したアイテムを実際にレースで着用していたらちょっとうれしくないですか。そもそもメンコ不要だったら無意味ですが。

いずれにしろ、何かしらのオーナーである特別さを目に見えるようにしてほしいと思います。

オンラインからリアルへの波及

あらゆる手続きをオンラインで済ますことができることをウリにしています。そして、オンライン上で感動を共有できる。これはこれで今の時代に即していますし、必然のことかと思います。そういう共有ってだんだんリアルに波及していきませんかね。

私が古いネット民だからかもしれませんが、オフ会とかって今はないのかな?そういうリアルなコミュニティが運営側の想定しない範囲ででてきたりしないかと思っています。

そして、そのリアルへの波及をうまく運営側がキャッチしてサービスの一部として組み込んでいくとかできるんじゃないかと期待しています。

DMMだからこそスピード感を持ってサービスの改廃ができるのではと思っています。いろんなことを試してやっていってほしいです。

私、この馬に出資します

思っていることをあげていくとキリがないし、何が言いたいのかわからなくなりそうなので(すでによくわからなくなっているが)、最後に私が出資しようと思っている馬をあげます。

  • ニンフの2015 牡 父Mastercraftsman
  • ディヴィナプレシオーサの2017 牡 父ディープインパクト

いや、特に理由はないんですけどね。ビビットきました。8月5日から募集開始なので、早速応募してみようと思います。

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